内科専門医の更新に必要な要件

内科専攻医

内科専門医の更新に必要な要件の解説

 内科専門医の資格は5年間に1回更新が必要になります。せっかく取得した内科専門医の資格を失効させてしまわないようにしたいですよね。この記事では日本内科学会の内科専門医の更新に必要な要件について解説します。

更新の主要な要件

新専門医制度における内科専門医の資格更新は、主に以下の3つの要件をもって行われます。

勤務実態の証明

 更新申請を行う年度におけるご自身の勤務状況を正確に申告する必要があります。直近1年間の実態を「勤務実態自己申告書」に記載します。異動があった場合は現在の実態を反映させます。申告内容が実態と一致しているか検証されることがあります。

診療実績の証明

専門医としての診療実績や診療能力を証明するために「セルフトレーニング問題」による合格が必要です。合格基準は60%以上の正解となっています。内科専門医の診療実績は単なる経験症例記載だけでは担保できないため、毎年実施されるこの試験に少なくとも1回合格することが求められています。

セルフトレーニング問題についてはこの記事で解説しています。

更新単位の取得

内科専門医の資格更新には合計50単位以上の取得が必要です。これは診療実績証明(セルフトレーニング問題の合格)の10単位を含み、5年間で取得するべき単位として設定されています。各項目の詳細と必要単位は以下の通りです。

i) 診療実績の証明(10単位、必須)
セルフトレーニング問題に1回合格することで10単位が付与されます。

ii) 専門医共通講習(最小3単位は必須、最大10単位)
日本専門医機構が承認している「医療倫理」「感染対策」「医療安全」の共通講習を受講する必要があります。この3項目はそれぞれ必須であり、各1単位として数えられます。
その他、医療制度と法律 、地域医療、医療福祉制度、医療経済(保険医療等)、臨床研究・臨床試験 、両立支援(治療と仕事) なども共通講習として認められます。1時間の講習受講で1単位が算定され、e-learning形式でも受講証明書があれば単位申請が可能です 。
内科専門医の共通講習の単位は「医療倫理」「感染対策」「医療安全」の3単位は必須で、その他の共通講座を合わせて最大10単位です。

iii) 内科領域講習(最小20単位)
日本内科学会が定める領域講習企画への参加で20単位以上を取得します。具体的にはセルフトレーニング問題の2回目以降の受講(10単位)、JMECCの受講または指導(4単位)、内科学会が行う各種講演会の聴講(1時間1単位、1日最大5単位)、生涯教育講演会のオンデマンド問題(5単位、60%以上正解率) 、病歴要約の査読(1回5単位)などが該当します。

iv) 学術業績・診療以外の活動実績(最小2単位、最大10単位)
内科学会主催企画への出席において必須2単位を取得し、最大10単位まで付与されます。年次講演会・生涯教育講演会(A・B・Cセッション)・内科学の展望への出席(1回2単位、必須)、地方会・各支部生涯教育講演会の出席(1回1単位)、『総合内科』に関する講演会・講演企画への出席(1回1単位)、年次講演会・地方会・内科学会指定講演等の演者(1回1単位)、Internal Medicine 誌の筆頭著者(1回1単位) 、日本内科学会雑誌の筆頭著者(1回1単位)などが含まれます。

日本専門医機構専門医制度に於ける更新基準(内科専門医)の詳細より引用

更新が困難な場合の措置

特定の理由により更新単位の取得が困難な場合、休止(更新延長)や猶予が認められる場合があります。

  • 休止(更新延長)
    国内外の研究留学、病気療養、妊娠、出産、育児、介護、管理職、災害被災などの理由で単位が取得できない場合に所定の申請により休止を行うことができます。海外留学の場合は留学期間分、病気療養、妊娠・出産・育児、介護、管理職、災害罹災などの場合は最大1年間休止が認められます。休止期間中は専門医資格を失い、その期間中の診療実績や講習会受講は更新単位として認められません。休止は年単位で行われます。
  • 更新猶予
    診療実績であるセルフトレーニング問題の未取得や必須企画の未取得などで、所定の期間に更新基準が満たせなかった場合に、専門医委員会で審査と承認されれば1年間更新が猶予されることがあります。猶予期間中は学会専門医とされ、機構専門医とはなりません。

資格の喪失と回復

上記(I.特定の理由、II.更新猶予)以外の理由により規定更新単位を満たせずに資格を喪失した場合でも、専門医委員会で正当な理由があると認められた場合は、失効後1年以内に更新基準を満たすことで専門医資格を復活できます。過去に学会あるいは機構認定専門医であったが何らかの理由で資格を失った場合、資格喪失の理由書を添えて資格回復の申請を行い機構で承認された場合に限り、5年後に更新基準を満たすことで資格を回復できます。失効後復活までの期間は専門医ではありません。

専門医資格の剥奪について

公序良俗に反する場合や、正当な理由なく資格更新を行わなかった場合などは、専門医委員会で審査し、機構承認の上資格を剥奪することがあります。

おわりに

内科専門医の更新は内科医として継続的に成長し、質の高い医療を提供し続けるための大切なプロセスです。これらの情報を参考に計画的に更新準備を進めていただくことをお勧めいたします。
詳細については日本内科学会の公式ウェブサイトをご確認ください。

日本内科学会認定内科医・総合内科専門医の認定更新について

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