専門研修の診療科を決めた時期

専門医制度

「令和6年度第1回医道審議会 医師分科会医師専門研修部会資料3 シーリングに関する研究の報告」では専門研修の診療科を決めた時期に関するアンケート調査の結果が公開されています。
このアンケートは2020年度~2023年度に専門研修プログラムに登録した専攻医を対象に行われました。19の基本領域の専門研修プログラムに登録した専攻医が対象で、既にプログラムを修了した者も含まれていました。 有効回答数は15,857名、有効回答率は46.3%でした。

専門研修の診療科を決めた時期

全体では専門研修の診療科を決めた時期は「臨床研修2年目」が53.2%と最も多く、約半数を占めています。そのほか「医学部後半(臨床実習開始後)」が15.7%、「臨床研修1年目」が14.4%、「医学部入学前」が7.4%、「臨床研修修了後」が4.6%、「医学部前半(臨床実習開始前)」が3.7%となっています。

内科においても「臨床研修2年目」が58.5%と最も多く、「臨床研修1年目」が17.6%、「医学部後半(臨床実習開始後)」が13.7%、「医学部入学前」が3.7%、「医学部前半(臨床実習開始前)」が3.4%、「臨床研修修了後」が2.9%となっています。全体と比べると少し割合が変わっている部分もありますが、「臨床研修2年目」、「臨床研修1年目」、「医学部後半(臨床実習開始後)」が多いという点は共通していると思います。

令和6年度第1回医道審議会 医師分科会医師専門研修部会資料3 シーリングに関する研究の報告より引用 

専門研修の診療科を決めた時期特徴と診療科の特徴

専門研修における診療科の選択は医師としてのキャリアを大きく左右する重要な決定です。 多くの要因が絡み合って診療科の最終的な決定に至るものと考えられます。その中でも「いつ、どの診療科を選んだのか。」ということは、専門研修の診療科の選択の背景や理由を探る上で重要な手がかりとなると思われます。

医学部入学前に決めるケース: 小児科で顕著

「小児科」では「医学部入学前」に診療科を決めている専攻医の割合が22.8%と、他の診療科と比べて高くなっています。 幼少期からの医療体験や、小児医療への強い憧れを抱いて医学部に入学するケースが多いと考えられます。

医学部後半に決めるケース: 外科系診療科で増加

「外科」、「脳神経外科」、「産婦人科」では、「医学部後半(臨床実習開始後)」に診療科を決める割合が他の診療科と比較して相対的に高くなっています。「外科」では24.2%、「脳神経外科」では25.4%、「産婦人科」で22.8%と他の診療科に比べて高い数値を示しています。これらの診療科では臨床実習で手術や専門的な診療内容に実際に触れることで、診療科の特徴に関する理解が深まり志す医学生学生が多いのかもしれません。

臨床研修修了後に決めるケース: 臨床検査で顕著、他科との違い

臨床検査では、「臨床研修修了後」に診療科を決める専攻医の割合が51.0%と非常に高く、他の診療科とは大きく異なる傾向を示しています。 学生時代に臨床検査を学ぶ機会は限られていますが、臨床研修を通して初めてその専門性や役割を理解し、診療科として選択する医師が多いと考えられます。

まとめ

今回のアンケート調査結果では 専門研修の診療科を決めた時期は「臨床研修2年目」が53.2%と最も多かったです。専門研修の診療科を決める時期は医師によって多様であり、診療科による特徴も存在することが明らかになりました。

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