専攻医の診療科別採用人数 2018年度から2023年度のまとめ

専攻医

この記事では2018年度から始まった日本専門医機構による新専門医制度における診療科別の専攻医採用人数について記載します。

日本専門医機構はホームページで専攻医の採用人数について公表しています。
日本専門医機構のホームページはhttps://jmsb.or.jp/です。
その中で専攻医の採用人数については下記に公表しています。
https://jmsb.or.jp/senkoi/#an09

2018年からの新専門医制度では基本領域として内科、小児科、皮膚科、精神科、外科、整形外科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、脳神経外科、放射線科、麻酔科、病理、臨床検査科、救急科、形成外科、リハビリテーション科、総合診療科の19領域が日本専門医機構によって認定されています。

2018年度から2023年度の専攻医の採用人数は19の基本領域別に下記の表のようになります。

2018年度2019年度2020年度2021年度2022年度2023年度
内科267027942923297729152855
小児科573548565546551526
皮膚科271321304303326348
精神科441465517551571562
外科805826829904846835
整形外科552514671623644651
産婦人科441437476475517481
眼科328334344329343310
耳鼻咽喉科267282266217256203
泌尿器科274255323312310338
脳神経外科224252247255237217
放射線科260234247268299341
麻酔科495489455463494466
病理114118102959993
臨床検査61914212236
救急科267286279325370408
形成外科163193215209253234
リハビリテーション科756983104145136
総合診療184179222206250285
合計841086159082918394489325
https://jmsb.or.jp/senkoi/#an09より作成

専攻医全体の採用人数は2018年度以降は徐々に増加傾向にあります。これの理由は医学部の定員の増加により、医師国家試験の合格者の人数も増加しているからと考えられます。


2018年度と2023年度を比較した場合の専攻医の採用人数の増減率を大きい順番に並べた場合には下記のようになります。

2018年度2023年度増減率(%)
臨床検査636600.0%
リハビリテーション科75136181.3%
総合診療184285154.9%
救急科267408152.8%
形成外科163234143.6%
放射線科260341131.2%
皮膚科271348128.4%
精神科441562127.4%
泌尿器科274338123.4%
整形外科552651117.9%
全体84109325110.9%
産婦人科441481109.1%
内科26702855106.9%
外科805835103.7%
脳神経外科22421796.9%
眼科32831094.5%
麻酔科49546694.1%
小児科57352691.8%
病理1149381.6%
耳鼻咽喉科26720376.0%
https://jmsb.or.jp/senkoi/#an09より作成

専攻医全体では110.9%になっていますので、産婦人科、内科、外科、脳神経外科、眼科、麻酔科、小児科、病理、耳鼻咽喉科は専攻医採用人数の比率は2023年度では2018年度と比較して相対的に減少していることになります。一方で整形外科、泌尿器科、精神科、皮膚科、放射線科、形成外科、救急科、総合診療科、リハビリテーション科、臨床検査科では専攻医採用人数の比率は2023年度では2018年度と比較して増加していることになります。

専攻医の採用人数は、シーリングの影響を除けば研修医の希望する診療科とおおむね近いものを思われます。臨床検査科はもともとの採用人数が少なかったので増加率は大きくなっていますが、リハビリテーション科、総合診療、救急科などは進路としている希望している研修医が増加していると推定できます。
なお専攻医の採用人数は年度によってばらつきがありますので、上記の表は単純な比較でしかありません。診療科別の人気があるとか人気がないとかを申し上げるつもりはありません。

また当然ではありますが専攻医の採用状況からご自身の診療科を選択する必要はありません。
ご自身のやりたいことのできる診療科を選択することが一番だと思います。

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