J-Oslerとは

専攻医

研修医の先生であれば専攻医の先生から「J-Osler」というものについて聞いたことがあるのではないかと思います。本記事では「J-Osler」について解説していきたいと思います。

J-Oslerは内科専門研修の標準化を図るため、オンラインで研修実績の登録と評価ができるシステムです。内科専攻医の内科専門研修を修了するにはJ-Oslerに症例登録、病歴要約、技術技能評価、研修評価などを登録し、指導医の評価を受ける必要あります。
このため内科専攻医の先生はJ-Oslerについての理解を深めておく必要があります。

J-Oslerについては日本内科学会のホームページで詳しく紹介されています。
https://www.naika.or.jp/nintei/j-osler/
またJ-Oslerのシステムには下記のリンクからログインすることが出来ます。
https://web.j-osler.jp/josler/cm0101/login.html

「J-OSLER」の「Osler」は「Online system for Standardized Log of Evaluation and Registration of specialty training System」の略です。
もちろん、ウィリアム・オスラー(William Osler)先生も名前の由来になっていると思います。
ウィリアム・オスラー先生は19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍したカナダ出身の医師であり、医学教育や臨床医学の分野で革大きな貢献をしました。

J-Oslerを利用するにはシステム利用登録をする必要があります。
利用登録についてはhttps://www.naika.or.jp/nintei/j-osler/から「ご利用のまでの流れ」をご参照ください。
実際にJ-Oslerの機能を利用するには担当指導医を登録する必要があります。ご自身の研修施設で担当指導医を確認するようにしましょう。

「J-OSLER」では「症例登録」、「病歴要約」、「技術技能評価」、「研修実績」、「研修評価」、「申請」、「ユーザー情報」などのメニューがあります。

「症例登録」
内科専門研修では主担当医として計200症例以上の経験を目標としています。
内科専攻医研修の修了要件として計160症例以上を経験して登録することが求められています。
その修了要件の160症例以上をJ-Oslerに登録する必要があります。
受け持ち期間、施設名、領域、疾患項目、年齢、性別、入院の症例なのか外来の症例なのか、などの症例に関する基本的な情報を登録ます。
また医学的プロブレム、社会的プロブレム、症例の概略、症例を経験しての自己省察を記載することになります。

「病歴要約」
内科専攻医研修の修了要件として29症例の病歴要約を登録することが求められています。
症例の基本情報、病歴、主な入院時減少、主要な検査所見、プロブレムリスト、入院後経過と考察、退院時処方、総合考察、添付画像を登録します。
この病歴要約は担当指導医や研修施設の指導医が一次評価した後に、研修施設以外の指導医によって二次評価が行われます。二次評価で適切な病歴要約となっていないと修正の指示やrejectされてしまうことがあります。しっかりと記載するようにしましょう。

「技術技能評価」
「総合内科I(一般)」、「総合内科II(高齢者)」、「総合内科III(腫瘍)」、「消化器」、「循環器」、「内分泌」、「代謝」、「腎臓」、「呼吸器」、「血液」、「神経」、「アレルギー」、「膠原病及び類縁疾患」、「感染症」、「救急」の各領域において専攻医自身による自己評価を登録します。年度の上半期、下半期ごとに登録が必要になります。登録を忘れてしまうと後から登録することが出来ないので必ず9月末、3月末を超えないように登録するようにしましょう。
また自己評価とは別に担当指導医が評価を登録します。専攻医の先生が技術技能登録を行わないと担当指導医は評価を入力することが出来ないシステムになっているようですので、登録期間ギリギリでの登録にならないようにしましょう。

専攻医の先生にとってはJ-Oslerで特に重要なのは「症例登録」、「病歴要約」になると思います。短期間で仕上げるのは難しいと思いますので、内科専門医研修の初期から計画的に登録していくようにしましょう。

専攻医登録評価システム(J-OSLER) | 認定医制度 | 日本内科学会
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