専攻医の都道府県別採用人数　2018年度から2023年度のまとめ

この記事では2018年度から始まった日本専門医機構による新専門医制度における診療科別の専攻医採用人数について記載します。

日本専門医機構はホームページで専攻医の採用人数について公表しています。
日本専門医機構のホームページはhttps://jmsb.or.jp/です。
その中で専攻医の採用人数については下記に公表しています。
https://jmsb.or.jp/senkoi/#an09

2018年からの新専門医制度では都道府県別の専攻医の採用人数が公表されています。専攻医が都市部のみに集中してしまわないようにシーリングという制度によって一部の都道府県の一部の診療科では定員が設けられています。
シーリングの詳細についてはまた別の記事で取り上げたいと思います。

2018年度から2023年度の専攻医の採用人数は都道府県別に下記の表のようになります。

都道府県	2018	2019	2020	2021	2022	2023	合計
北海道	296	317	305	303	342	296	1859
青森県	61	72	68	72	71	67	411
岩手県	62	65	71	77	74	80	429
宮城県	159	142	172	144	181	170	968
秋田県	60	49	55	55	47	52	318
山形県	55	66	57	55	54	54	341
福島県	86	76	87	106	86	79	520
茨城県	130	142	134	151	138	154	849
栃木県	120	121	122	130	147	149	789
群馬県	79	78	84	105	103	102	551
埼玉県	228	256	343	317	381	366	1891
千葉県	267	332	381	388	395	397	2160
東京都	1824	1771	1783	1748	1749	1832	10707
神奈川県	497	516	546	607	639	665	3470
新潟県	100	95	123	99	109	90	616
富山県	54	52	52	51	50	50	309
石川県	109	122	113	118	131	97	690
福井県	39	50	57	45	44	53	288
山梨県	37	57	53	66	58	58	329
長野県	112	109	124	103	121	111	680
岐阜県	98	85	111	113	105	92	604
静岡県	114	150	173	181	171	154	943
愛知県	450	476	520	552	571	612	3181
三重県	102	94	102	89	91	89	567
滋賀県	90	89	87	94	113	96	569
京都府	284	269	260	283	295	272	1663
大阪府	649	652	683	669	684	676	4013
兵庫県	338	381	454	452	478	490	2593
奈良県	103	97	115	104	122	116	657
和歌山県	72	67	90	67	89	79	464
鳥取県	45	55	53	45	48	43	289
島根県	37	44	46	61	28	40	256
岡山県	215	221	243	221	244	221	1365
広島県	148	141	145	144	155	161	894
山口県	45	46	59	61	55	58	324
徳島県	60	65	48	52	41	38	304
香川県	48	59	37	53	48	40	285
愛媛県	88	65	85	74	72	57	441
高知県	50	36	44	60	58	55	303
福岡県	450	444	424	451	470	434	2673
佐賀県	58	53	53	59	61	50	334
長崎県	84	111	87	95	102	90	569
熊本県	104	122	113	111	89	111	650
大分県	64	61	58	63	80	74	400
宮崎県	37	52	45	56	54	64	308
鹿児島県	94	107	105	118	102	92	618
沖縄県	108	85	112	115	102	99	621
合計	8410	8615	9082	9183	9448	9325	54063

https://jmsb.or.jp/senkoi/#an09より作成

2018年度から2023年度までに採用された専攻医の人数の合計が多い10都道府県は下記になります。

都道府県	2018	2019	2020	2021	2022	2023	合計
東京都	1824	1771	1783	1748	1749	1832	10707
大阪府	649	652	683	669	684	676	4013
神奈川県	497	516	546	607	639	665	3470
愛知県	450	476	520	552	571	612	3181
福岡県	450	444	424	451	470	434	2673
兵庫県	338	381	454	452	478	490	2593
千葉県	267	332	381	388	395	397	2160
埼玉県	228	256	343	317	381	366	1891
北海道	296	317	305	303	342	296	1859
京都府	284	269	260	283	295	272	1663

やはり東京都、大阪府、神奈川県、愛知県、福岡県などの都市部や首都圏で採用される専攻医が多いことがわかります。

2018年度から2023年度までに採用された専攻医の数と令和2年度の国勢調査人口の都道府県の人口を用いて計算した、都道府県別の人口1000人当たりの専攻医の採用人数は下記になります。

都道府県	2018年度から2023年度までの専攻医採用人数の合計	令和令和2年度の国勢調査の人口(1000人)	人口1000人当たりの 2018-2023年度の専攻医採用数
東京都	10707	14,048	0.762
岡山県	1365	1,888	0.723
京都府	1663	2,578	0.645
石川県	690	1,133	0.609
鳥取県	289	553	0.522
福岡県	2673	5,135	0.521
和歌山県	464	923	0.503
奈良県	657	1,324	0.496
兵庫県	2593	5,465	0.474
大阪府	4013	8,838	0.454
高知県	303	692	0.438
長崎県	569	1,312	0.434
全国平均	54063	126,146	0.429
沖縄県	621	1,467	0.423
徳島県	304	720	0.422
愛知県	3181	7,542	0.422
宮城県	968	2,302	0.421
佐賀県	334	811	0.412
栃木県	789	1,933	0.408
山梨県	329	810	0.406
滋賀県	569	1,414	0.403
鹿児島県	618	1,588	0.389
島根県	256	671	0.381
神奈川県	3470	9,237	0.376
福井県	288	767	0.376
熊本県	650	1,738	0.374
大分県	400	1,124	0.356
北海道	1859	5,225	0.356
岩手県	429	1,211	0.354
千葉県	2160	6,284	0.344
長野県	680	2,048	0.332
青森県	411	1,238	0.332
秋田県	318	960	0.331
愛媛県	441	1,335	0.330
三重県	567	1,770	0.320
広島県	894	2,800	0.319
山形県	341	1,068	0.319
岐阜県	604	1,979	0.305
香川県	285	950	0.300
富山県	309	1,035	0.299
茨城県	849	2,867	0.296
宮崎県	308	1,070	0.288
群馬県	551	1,939	0.284
福島県	520	1,833	0.284
新潟県	616	2,201	0.280
静岡県	943	3,633	0.260
埼玉県	1891	7,345	0.257
山口県	324	1,342	0.241

「人口1000人当たりの2018-2023年度の専攻医採用数」の上位と
2018年度から2023年度までに採用された専攻医の人数の合計の上位は変わっていますが、
東京都が一番多いというところは変わっておりません。
リーリングが始まっていますが人口当たりの専攻医の数で考えても東京の専攻医が最も多いという状況は変わっていないようです。
一方で2位以下については「2018年度から2023年度までに採用された専攻医の人数の合計」と「人口1000人当たりの2018-2023年度の専攻医採用数」は違いが多いように感じます。
「人口1000人当たりの2018-2023年度の専攻医採用数」が最も多い東京都は0.762、最も少ない山口県は0.241であり3倍程度の差があるのが現状の様です。

「専攻医の都道府県別採用人数　2018年度から2023年度のまとめ」いかがだったでしょうか。
都道府県別の専攻医の採用人数についてはシーリングの関係もあるので
後日、シーリングについても記事を書きたいと思います。